今年度2回目のセミナーです。
 高大接続改革を前提として、「今ある授業をどう変えていくか」をテーマとして
プログラムしました。
 5月に行った東京セミナーとコンセプトは同じですが、今回までの約2ヶ月の間に
私が新しく取り組んでみた実践などを加えた内容です。

 セミナーは大きく3部で構成しました。
 第1部では高大接続改革の中での「学力の3要素」について目線合わせを行い、
その後、開智での教育コンセプトのお話をしました。
 第2部では、私の指導コンテンツである「マイコン」について、実際の生徒の学習シートや、
振り返りコメント、あるいは実際の発表VTRなどを見ていただきながら、教材のねらいや
指導プロセスをお話しました。

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 また、今回私も初めて教材化してみた「『水の東西』のリスニング」について紹介しました。
『水の東西』は国語教師であればほとんどの教師が指導経験がある、いわゆる定番教材
です。高校1年次の説明的文章読解指導の導入教材として、文章構成がわかりやすく、
筆者の主張を論理的に捉えさせるのに適した教材といえます。
 今回の取り組みは、生徒たちがまだ教科書を見開く前の段階で『水の東西』を私が読み
聞かせ、そこでの聞き取りメモを頼りに、山崎さんの主張に迫らせてみるというものです。

 「これからみなさんにはひとつのお話を聞いてもらいます。話し手は山崎さんという方で、
そのお話を私が代読します。みなさんは配布されている用紙にメモを取りながら話を聞いて
ください。」

 その後は聞き取りメモを元に学習シートに取り組ませ、さらにグループごとにマインドマップ
を使って、『水の東西』の論理構成などを整理させます。そしてすべてのグループに発表を
行わせていきます。もちろん生徒たちは最後まで『水の東西』の文章に触れることはありません。
 セミナーでは生徒たちが作成した聞き取りメモや学習シート、そしてマインドマップを先生方に
見ていただきながら、指導効果についてお話しさせていただきました。

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 第3部では、今回のセミナーテーマでもある「ディベート」を取り上げました。
 今回のセミナーには、まだ実際のディベート指導経験が無い先生も多数いらっしゃい
ますので、テキストを読めばわかる部分は割愛し、まず実際にディベートを体験していただくことを優先事項としました。
 その場で先生方をグループにわけ、「論題の定義」から実際に体験していただきました。
 また、模造紙と付箋とを使って、主張、論拠、質問事項などを6分割マトリクスに整理していくプロセスも体験していただきました。

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 これらの体験を通して、一人ひとりの先生が、
「では、自分の学校で、自分が指導するときの留意点は何か。」
を明確にし、持ち帰っていただけたのではないかと感じています。

 5月の東京セミナー、6月の京都研修会、そして今回の大阪セミナーに参加してくださった
先生方が、2学期にどんな形であれ「自分の授業に挑戦」してくださることを、心より願って
おります。