「文の作成」2時間目は『論理エンジン』から離れて実践課題に取り組みます。

課題文を読み、その中で筆者が指摘している内容について文章にまとめていきます。

課題文として取り上げたのは、
小菅正夫氏の『〈旭山動物園〉革命』(角川書店)です。
この文章は慶應義塾大学経済学部の入試に出題されており、今回はそれを教材化して使用しました。

ただし、大学入試問題に使われた文章であることを初めに明かしてしまうと、それだけで「難しいのでは」という間違った先入観を持つ生徒が出てきてしまうので、そのことは伏せてプリントを配布します。


最初の課題は「閉園の危機にあった旭山動物園が、そこから脱却するためにどのような工夫をしたのか」を本文から読み取り、300字でまとめるというものです。
まず本文読解から始めるわけですが、ここでのポイントは「アウトライン読み」でなく、
「ディテール読み」を実践する点にあります。
読解の2方法については『思考ルート』で学習してきたわけですが、
それを意図的に実践することが大切です。

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すべての生徒がしっかりと論理マークと付けながら、読解しています。

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読解が終わって、300字にまとめるためのパーツ出しが済んだ時点で、この課題への取り組みはいったん終了し、次の課題に進みます。

次の課題は、本文内容を踏まえながらも、「自分の考えを述べる」というものです。
今回、生徒たちに考えてもらうのは「市立動物園を新設することについて市の職員として市民を説得するにはどうしたら良いか」ということです。
その「考え」を文章化していきます。

この課題をクリアするためには、読解力だけでなく、課題分析力や創造力、そして文章構成力が必要になってきます。
わかりやすく、説得力のある意見を構築し、文章にまとめていくためには、いままで学習してきた「思考ルート」に加え、前時で確認した「文の作成」力が必要です。

いろいろな角度から生徒たちはアプローチしていますが、まだ高校1年生ということもあり、課題の的確な分析と、独創的な視点を見出すことに苦労しているようです。

しかし、なかには簡易的ではありますが、マインドマップを作って自分の考えを整理している生徒もいます。
マインドマップ法については、1学期に簡単にレクチャーしただけなのですが、それをさっそく実践に役立ており、驚かされました。

マインドマップを書こうという発想自体、「筋道立てて考えていこう」という姿勢がなければ生まれてくるものではありません。
そのような姿勢を持った生徒が教室の中に出てきたということが、論理を教えている教師にとっては、このうえない喜びです。

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次回の授業では、生徒たちがまとめたものを使って、意見交換をしていきます。