先週の授業ではポスターセッションを取り上げたため、2学期の『論理エンジン』の授業は
今週からスタートしました。

今日の中心教材はOS1-Lv9。テーマは「文の作成」です。

はじめにLv6~8の内容を振り返ります。
『論理エンジン』は各レベルの扉に「学習ポイント」が示されているので、
その部分を見直すことで、簡単に振り返りができます。

生徒と一緒に読み合わせをしながら、ボードに整理します。

「文の作成」についての、『論理エンジン』での学習ポイントは
・「言葉の規則に従う」ということ。つまり、
・「主語―述語/つながり/付属語」を意識し、意図的に文を組み上げることであること。
これらを再確認していきます。

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ざっと確認し、さっそくLv9に各自で取り組みます。


St1~7まで解答し、隣席の仲間と相互に解答内容を点検します。
ここでの「点検」とは、単なる答え合わせではありません。
相手の答えについて、それが自分の答えと同じであっても、違っていても、
そのことにかかわりなく「評価」することを、私は生徒に課しています。

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「評価」は感覚的に行うものではありません。根拠をもって論理的に行うべきものです。
つまり、相手の答えを聞いて「それで良いと思います。」と返すことは
「評価ではない」ということです。

私の授業では、相手を評価する際に「~思います。」を使うことは許されません。
必ず「私は~と判断します。」と返す約束になっているのです。

「判断する」ためには、判断の根拠が不可欠です。
必然的に判断する人間は根拠を探すことになります。そして、根拠に基づいて意見を構築し、
わかりやすく伝えようと心掛けるようになります。
この一連の思考活動が、より一層生徒たちの思考ルートを深めていくことになるのです。

相互点検が終わると、いくつかの問題についての解答案をボード発表し、
それについてみんなで「点検」していきます。
点検「される」生徒はドキドキですが、それ以上にドキドキするのが点検「する」生徒です。
それはもちろん、みんなの前で「評価」しなければならないからです。

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突然指名され、即座に的確な評価を下すことは、かなりハイレベルな思考活動ですが、
この経験を繰り返し積むことで、思考ルートの的確さと素早さを身につけていくだけでなく、
発信力も高めていくことができます。

緊張してしまってうまく考えがまとまらない生徒も多くいますが、
なかには驚くほど理路整然と、落ち着いて評価ができる生徒もいます。

高校1年
生の段階では、「自然に身についた、日常生活に困らない程度の日本語力」しか
持っていない生徒がほとんどですから、このようなバラツキが生じるのも無理はありません。
しかし、このバラツキも1年後にはほぼ解消されていきます。
生徒の潜在能力の高さには毎年感心させられます。