論理エンジン授業力向上セミナーもいよいよ最終回です。
今回も関東の学校をはじめ、中部、関西、そして九州と、遠方からも多くの先生方に
ご参加いただきました。


今回設定したテーマは2つ。
① OS3の実践授業(1年間の指導のゴールイメージを持つ)
② 次年度の導入期における指導上の留意点の共有

第1部は「実践授業」です。

冒頭で、今年1年間『論理エンジン』『思考ルート』で学習してきたことをおさらいします。

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今まで身につけてきた「お作法」をしっかりと確認します。
何事においても「守破離」の「守」が肝心です。

次にレベル26・27に取り組みます。
この2つのレベルはOS3の中でも特に重点的に指導するレベルです。
このセミナーでは先生方は生徒として参加していますので、指導上のポイントは
明かさずに、まずは各自で指定したステップに取り組んでもらいます。
そしてそのあとは、いつもの「学びあい」に入ってもらいました。

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今回の第4回セミナーには「セミナー初参加」という先生方も3割程度いらっしゃいますが、
その他の先生方は皆勤参加の先生を含めまして、みなさんが私流の「学びあい」経験者
です。したがって学びあいを始めるとすぐに活発な意見交換が始まります。

続いて、各グループの代表の先生に、グループでまとめた答案を黒板に書いてもらいます。

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私の授業では(というより『論理エンジン』『思考ルート』の授業では)答案そのものよりも
そこに至る過程の論理性を重視しますので、代表者にはグループでの話し合いの内容と、
導出の過程を説明してもらいます。

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普段の授業と同様に、私から容赦ないつっこみが入ります。

「なぜ?」「どうしてそういえるの?」「感覚依存の説明は不要です。」

   代表して説明している先生以外のも私のつっこみは飛び火するので、
   私と目が合うと、さっと目をそらす先生も出てきます。
   セミナー後の懇親会では、
   「本当に生徒の気持ちになりました。」
   「でも、あの緊張感がとても気に入って毎回参加しています。」
   いろいろな感想をお持ちいただいているようですが、それぞれの視点から
   私の授業を楽しんでいらっしゃるようです。


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休憩をはさんで第2部に入ります。

前半は授業形式ではなく、講座形式で「導入期の指導上の留意点」をおさえていきます。
今年度は第1回セミナーの実施時期が導入時期以降になったため、この留意点の共有が
指導前にできませんでした。
そこで今回は次年度の実施を見据えて、この時期に取り扱うことにしました。
 (もちろん次年度から新規に『論理エンジン』『思考ルート』を採用される学校もたくさんあります
  から、これらの学校の先生方とも共有できるような機会を作ることは考えています。)

教材はOS1と『思考ルート』です。
『論理エンジン』は出口先生の指導ノウハウが詰まった教材ですが、形式として「問題集」になっているため、各問題の背後にある「意図」を指導者が読み取らなければ、効果的な指導ができません。

一方で、その「意図」を十分に踏まえたうえで、私の指導メソッドを書き込んだものが『思考ルート』ですので、その両方を使い分けることで導入期の指導を効果的に行うことができるようになります。


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後半ではグループごとにOS1を使って指導方針の検討をしていただきました。
方針を立てる際のポイントは、各ステップ中の
 ・どの問題を取り上げるか。(どの問題を取り上げないか。)
 ・その根拠は何か。
 ・その問題を使って付帯的に指導する事項は何か。
を具体的に考えるということです。

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どの先生もすでに指導した部分ですので、それぞれの指導経験なども積極的に語られ、
きわめて実質的な議論が交わされていました。

もちろん、各学校ごとに生徒の様子は様々ですので、即効性のあるものとそうでないものとがありますが、いろいろな観点からの判断がありうるということも、先生方には大きな刺激となったようです。


この場面は授業ではありませんが、「加藤流」ですので、「思考ルートの発表」を
行っていただきます。

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最後に「問題選択のポイント」を整理・共有し、セミナーを終了しました。

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 以上をもちまして、無事4回のセミナーを終えることができました。
 ご参加いただきました多くの先生方、ありがとうございました。

 毎回のセミナーが終わるたびに「意味あるセミナーだったのだろうか」と不安と反省の繰り返しでしたが、先生方の温かいお言葉に支えられて何とか完結することができました。
 また、私自身も多くの仲間と出会うことができ、先生方の実践から多くのことを学ばせていただきました。
 回を重ねるごとに自分自身の成長を感じることができたセミナーでもありました。
 ありがとうございました。

 また、このセミナーを企画・運営し、支えてくださった水王舎のスタッフの皆様にも、
厚く御礼申し上げます。


 このセミナーの第2クールの実施については、現在、前向きに検討しています。
 詳細が決まり次第、ご案内できると思いますので、しばらくお時間を下さい。