2013年08月

埼玉私学フェア 大宮

本日から3日間の日程で、私学フェア(大宮)が開催されています。

今年度の私学フェアも例年通り、3つの会場・日程で開催されます。
・7月27日・28日 熊谷会場(終了)
・8月17日~19日 大宮会場
・8月23日~25日 川越会場
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私は本日の大宮会場と23日の川越会場を担当することになっており、今日は大宮会場へ
行ってきました。

気温35℃以上の猛暑にもかかわらず、午前10時の開場時刻より、非常に多数の中学生と
保護者のみなさまが来場されており、各高校のブースには長い行列ができています。
通路を歩くのが困難なほどの盛況ぶりです。

開智高校では本日だけで述べ6人の教師が個別相談にあたらせていただきました。
できるだけお待ちいただかないように心がけてはいるのですが、
それでも10分以上お待たせする状況も生まれてしまいました。

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明日もまた多数の来場者が見込まれますが、一生懸命に対応させていただきます。
開智高校の受験を決めている受験生はもちろん、まだ受験校の決定で悩んでいる受験生の
みなさんも、ぜひ開智高校のブースをお訪ねください!

一般社団法人 埼玉県私立中学高等学校協会
埼玉私学フェア2013 HP
http://www.saitamashigaku.com/publics/index/12/

夏期講習会 第4期

今週の火曜日に夏期講習会の第4期が終了しました。

今回のタームではS類3年生理系対象の「センター評論文」講座を担当しました。
第1期に担当した「センター小説文」講座とセット受講の生徒が多くなっています。

小説文に比べて評論文は「読みやすい」という印象を持つ生徒が多くなります。
特にS類生は『論理エンジン』の指導がかなり定着していますので、不用意な失点をする生徒は少なくなっていますが、それでも時間に追われると「かつての読み=内容依存の感覚読み」をしてしまう生徒も出てきてしまいます。
そこで、この講座でも最初は「評論文読解の思考ルート」の確認からスタートし、そのうえで実践演習へと入ります。

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センター試験では1つの大問あたり20分間で解答するのが標準的ですが、最近の出題傾向を考えると評論は15分間程度で通過するのが理想です。
したがって、その時間感覚を意識しながら問題に取り組んでいきます。

個人での解答が終わったところで、グループで今取り組んだ問題について議論します。正解は何かという点についての話し合いもそうですが、「設問分析」から始まる一連の「思考ルート」を相互に発表しあい、水路付けを深めていきます。

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次に、各グループでの考察結果について、教室全体で共有していきます。
黒板を使って流れを説明したり、口頭で発表したりと、発信方法も様々です。

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センター試験のような択一式の問題を演習する場合、個人学習のスタイルだと、答え合わせをした時点で学習の動機は極端に低下します。そして、これが「自分一人で問題集をいくら解いても、思うように現代文の成績が上がらない」原因の一つとなっています。

現代文の学習においては「独習」と「学びあい」とをバランスよく取り入れることが、成績向上には不可欠です。
問題集にかじりついてクイズの解答者になるような学習や、教師の一方的な解説を「うかがって」いるような学習は、受験生の夏だからこそ、時間の無駄であると私は考えています。
もちろん、そのような学習スタイルしか取り得ない環境であるならば、やむを得ません。
しかし、「現役生」には仲間がいます。
高校にはいろいろな「発想力」や「切り口」を持った多彩な仲間がいるのです。
このメリットは最大限生かすべきです。そして、その仲間とともに学習していくことが、特に現代文については秋以降の学力向上に不可欠なのです。

S類3年生のみなさん、いよいよ夏も折り返しとなりましたね。
体調をしっかり管理しながら、
納得のいく時間を、日々過ごしてください!

夏期学校説明会 ①

8月3日(土)に、今年度第2回目となる学校説明会を行いました。
1学期の終わり(7月6日)に、第1回目の説明会を行っており、約1か月ぶりの開催です。

説明会のコンテンツは、教育方針の説明や具体的な教育内容の紹介といった、オーソドックスなものをベースとしています。これらの項目には相応の時間を割くのですが、実はご来校いただいた方々から最も高く評価していただくのは、「在校生による、学校生活の紹介」です。

受験生と最も年齢の近い1年生からは、
・なぜ自分は開智高校に入学しようと思ったのか。
・開智高校での勉強の様子。
・部活動やサークル活動の様子。
などが中心的に紹介されていきます。

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何を、どう話すかについてはすべて生徒に任せていますので、ドキドキしながら聴いているのですが、どの生徒もなかなか上手に話をしています。会場内を爆笑に包んでしまうような生徒もいれば、高校受験時の、自分の進路選択の悩みをオープンに話す生徒もいて、個性豊かな紹介が続きます。

1年生の話の後は、2年生の生徒会長がスライドを使いながら、行事や委員会活動、生徒会活動などについて紹介していきます。
こちらは内容も話しぶりも安定していて、とてもわかりやすい説明になっています。
「わかりやすい = 論理的である」
ことを学び続けてきてくれた成果かな、と内心ではかなり喜んでいます。

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説明会終了後には、恒例となった「受験生対象の『論理エンジン講座』」を行っています。
夏期説明会では「Vol.1」として「3つの論理的関係」を中心に扱っています。
時間が20~30分間程度しか取れないため、十分な話はできないのですが、
毎回のアンケートでは「ためになった」「楽しかった」「もっと聴きたい」といった感想をいただくことができ、励みになっています。

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開智高校に入学するしないに関わらず、一人でも多くの中学生が「論理的な頭の使い方」に
興味を持ち、その実践を通して国語力を高めて欲しいというのが私の本心からの願いです。


次回の説明会は8月24日午後1時30分からとなります。
『論理エンジン講座』の内容は、今回同様「Vol.1」です。

猛暑が続いていますが、受験生のみなさん、ぜひ開智にもお越しください!

S類 夏期勉強合宿2013

今年度の夏期勉強合宿は、7月27日~30日、3泊4日で行いました。
例年よりの2日前倒しの日程です。

この夏合宿は、かつては志賀高原や鬼怒川などで実施しており、S類スタート後は那須高原、そして熱海と場所を移して実施してきました。
昨年まで実施していた熱海は、宿泊環境・教室環境ともに充実した施設でしたが、S類の生徒の増加により、収容人数が超過してしまったため、今回から場所を移し、群馬県の磯部温泉にて実施をすることになりました。

磯部温泉は、高崎からJRで20分弱の距離にあり、熱海と同様に、現地集合・解散が可能な
エリアです。
宿泊環境・教室環境とも熱海をさらに上回る充実ぶりで、絶好の勉強合宿環境を準備することができました。

ここ1~2週間ほどは天候が不順であったため、大きな荷物をもって現地にやってくる生徒が
雨に降られなければ良いなと、それだけが気がかりでしたが、出発日の27日は快晴の中、
すべての生徒が集合でき、また最終日も、この時期にしては穏やかな日差しの中で、
生徒たちを無事駅まで送り届けることができました。
合宿の中2日は、ずっと雨模様でしたが、ホテルから外に出ることがない合宿なので、
そこは問題になりません。かえって気温が低めだったので、学習するには好都合でした。
その意味で、今年も天候には恵まれた合宿となりました。

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この合宿に参加をするのは、S類の1年生と2年生の希望者です。
同時期にホームステイのプログラムなどもあるため、全員が参加をすることはありませんが、
参加率は例年98%前後といったところです。
全員参加ではないため、授業の内容を先に進めるということはなく、主に1学期までに学習
した内容の定着と深化が目的となります。
したがって学習のスタイルも「講義」中心ではなく、「独習」「学びあい」が中心となります。
割合的には「講義」30%、「独習・学びあい」70%といった具合です。

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この合宿で生徒が取り組む「独習」は大きく2種類あります。
1つは「教科独習」。これは60分間の「講義」の後にセットされている独習で、その「講義」で
学習した内容を定着させるために行うものです。
講義内容の復習や応用問題への取り組みが中心となります。

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もう一つの独習が「全体独習」です。これは夜の時間帯に「70分×2コマ」準備されています。
コマとコマの間は「夜食タイム」になっています。
この全体独習は「学年単位」で一つの大きな会場で一斉に実施したり、「異学年」混在で実施したりします。
異学年独習では、1年生と2年生とが向かい合って独習するので、互いに刺激しあい、緊張感のある空間が生まれます。

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また、Tコース2年生では、コースの特性に合わせた講座や独習を実施しています。

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学びあいがより多く取り入れられるほか、理系と文系とが同じ講義を受講するコマが多く設定されています。

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夜の独習が終了すると、「日々の総括」を各自が行い、総括内容を記録ノートに記入し、
担任に提出します。
これで1日の活動が終わり、就寝となります。1日の学習時間は10時間20分です。

これだけ勉強していますから、体だけでなく、頭もかなり疲れていると思うのですが、
最終消灯時間までのわずかな時間を使って、多くの生徒が質問にやってきます。
職員室前のロビーは質問をする生徒、順番待ちをしている生徒、順番待ちをしているうちに、互いに教えあいを始める生徒、独習している生徒…など、いろいろな生徒でたくさんあるソファーが埋まってしまいます。

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生徒たちの熱意にはできるだけ応えていきますが、それでも消灯時間を大幅に遅らせることはできません。なぜなら、合宿学習の大きな目的の一つには「時間を自己管理すること」「正しい生活リズムを身につけること」があるからです。
その代わり、早朝学習には対応しています。教室は朝4時から使えるようになっており、もちろん教員もその時間に教室にいます。(全員ではありませんが)

このような、驚異的な学習体験、自己の限界に挑戦する学習体験は、学習を自己管理する方法を学ぶだけでなく、「具体的な自信」を一人ひとりにもたらします。
そして、その経験と自信を夏休みのスタート時期に手にすることで、多くのS類生たちが充実した夏休みを過ごしてきたのです。

閉校式で1年生・2年生の生徒が発表した内容を聞く限り、今年のS類生たちもそれぞれの学年に応じて、確かな手ごたえをつかんだ合宿とすることができたようです。

2学期にはさらに大きく成長したS類生に出会えることを確信して、会場を後にしました。
プロフィール

2000年度より開智学園の教育理念を具現化するための新教育システムの構築に取り組み、2005年度に「S類」をスタートさせる。独自に開発した【S類メソッド】の柱の一つに『論理エンジン』を位置づけ、3つの力(論理的思考力、判断力、表現力)の総合体としての「智力」の育成に大きな成果を上げている。また、独自の理論に基づく「ソーシャル・スキルの育成」も人間力の向上に大きな効果をもたらしている。 趣味はギター。

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