2013年03月

教員研修in名古屋

今日は名古屋にやってきました。名古屋も桜が満開。暖かな一日です。

CIMG4372

今回はN大学付属N中学高等学校の教員研修の講師としてお招きいただきました。
今日の研修は法人全体の研修とのことで、会場はN大学です。
私は国語科の分科会(3時間)を担当させていただくことになっています。

N中学高等学校は『論理エンジン』実践校ですので、以下のプログラムで実施させていただくことにしました。

セッション1:『論理エンジン』の、理念と指導スタイルについて
セッション2:『論理エンジン』の、導入期指導について
セッション3:『論理エンジン』の、1年間指導のゴールイメージについて


セッション1では、主に開智での実践例などを挙げながら、指導者の「指導意図」を同じ方向に向けていくことの重要性などをお話ししました。

CIMG4322CIMG4327

今回の研修は時間が豊富にあります。そのような環境の中で、先生方に研修の実効を上げていただくためには、積極的にかかわっていただく必要があります。
講座(授業)への積極的なかかわりといえば…そう、「学びあい」です。
この研修でも「学びあい」を取り入れさせていただきました。


セッション2のテーマは「導入期指導」です。ここではOS1の「プロローグ」を教材とし、1年間の「最初の授業」の指導案を考えていただきました。
まずは各自で立案し、そのあとグループで検討していきます。『論理エンジン』は「導入期」の指導が極めて重要であるので、先生方にはじっくりと考えていただきました。

BlogPaintBlogPaint

各グループは、教師歴などに偏りが出ないように編成したので、いろいろな切り口からの案が話し合われています。
ある程度話し合いが進んだところで、各グループから1名の先生に「5分間の模擬授業」をしていただくことにしました。
突然のリクエストでしたが、どの先生も個性豊かな導入授業を展開されています。

BlogPaintBlogPaint

BlogPaintBlogPaint

BlogPaintBlogPaint

生徒の指名読みから入る先生、独自の具体例を挙げて、そこから指導の主眼へと展開していく先生など、いろいろな手法が発表され、私を含めて参加した先生方全員が、自分の授業に生かせる「種」を手に入れることができました。
生徒役となる他の先生たちも、生徒がしそうな反応を返すなど、積極的にかかわってくださり、時には笑いも起こるなど、楽しく、そして実り多い模擬授業となりました。


セッション3は1年間の総括授業がテーマです。1年間の指導過程について、私がざっとお話しし、それを踏まえて「3学期に行う指導」について検討していただきました。教材には教科書の文章を利用しました。

CIMG4366BlogPaint

ここでも「グループ討論→模擬授業」を目論んでいたのですが、私の時間配分のまずさから時間が無くなってしまい、発表していただくことができませんでした。
しかし、セッション2以上に充実していた先生方の議論は、「これはいい授業になる」と確信できるものばかりでした。

BlogPaintBlogPaint

終わってみれば、あっという間の3時間でした。私だけでなく、参加した先生方にも同じような感想を持っていただけたようで、ひとまずは安堵の気持ちで会場を後にすることができました。

N中学高等学校の先生方、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
今回の研修を通して、私も非常に多くのことを学ばせていただきました。そして、名古屋にも『論理エンジン』の指導に一生懸命に取り組んでいる仲間がたくさんいることに、大きな勇気をいただきました。
これからも一緒に『論理エンジン』の指導法を開発していきましょう。

******************************************************************************

今夜は名古屋泊。明日は愛知県内の、別の高校の先生方とお会いすることになっています。
こちらの学校からは「『論理エンジン』の、教科指導の枠を超えた、活用可能性について」とのリクエストをいただいております。
明日も楽しみです!

進路指導と『論理エンジン』

今日で春期講習会が終わりました。
16日に第30期の卒業生たちが巣立った後も、学校は年度末の慌ただしい日々です。

今日は静岡県からS高等学校の先生方がいらっしゃいました。
S高校はすでに『論理エンジン』の指導を実践しており、その指導経験が豊富な
国語科の先生3名と、進路指導部の責任者を担っていらっしゃる数学科の先生
1名のご来校です。

今回のご来校では、国語科の教材として、『論理エンジン』をどのように指導していくかという点について、情報交換をするだけでなく、進路指導やグローバル教育、あるいは論文指導を含めた総合的な学習に『論理エンジン』をどのように生かしていくかという点についての情報交換も意図していらっしゃいます。
そこで、研究会も大きく2つのテーマに分けて行うことにしました。

BlogPaintBlogPaint

1つ目のテーマ「『論理エンジン』の指導法」について。

この点については、お互いに指導経験者ですので、『論理エンジン』の優れている点も
弱点もよくわかっています。
かなり具体的な部分で意見交換をしました。

S高校は、昨年度までの開智高校と同様、1年次の現代文指導は「教科書」ではなく、『論理エンジン』がメイン教材となっています。その学習効果をお互いに再確認し、さらにその効果を高めるための自主開発教材などについても話し合うことができました。

2つ目のテーマ「進路指導・グローバル教育・論文指導に生かす『論理エンジン』」について。

この点については、私の創ったS類の「理念」に直結する内容ですので、いろいろな資料を
ご提供しながら、お話しさせていただきました。

S類は教育理念として、大きな柱を2つ持っています。
1つは「『論理エンジン』を使った、思考力・表現力の育成」であり、
もう1つは「ソーシャル・スキルの育成」です。

2つ目の「ソーシャル・スキルの育成」についても、その基本ツールには「コミュニケーション力=聞く力・伝える力」を据えていますので、感情に依存しない「論理力」は欠かせません。

そのような総合的な人間力を、S類では『論理エンジン』と『思考ルート』のメソッドを核として、「授業」「キャリア・ガイダンス」「旅行的行事」などを有機的に結び付けて育てています。
結びつけのアプリケーションとしては、ディベート指導や、探究テーマのポスターセッションによるプレゼンテーションなどがあり、その一部分を紹介させていただきました。

CIMG4301BlogPaint

研究会の最後は、校内の施設をご案内しました。
本校には、私立高校であるにもかかわらず、豪華な施設はありませんが、校内のいたるところに設置してある「学びあいスペース」や、高等部の生徒が使えるだけでも3カ所以上ある「自習室」などは、参考にしていただけたようです。

BlogPaintCIMG4303

******************************************************************************

気が付けば、予定時間の2時間をはるかに超過してしまいました。
S高校の先生方は、今日のうちに静岡に帰らなければならないというのに…。

先生方、今日はありがとうございました。
次回は、OSだけでなくPSまで指導されている、先生方の実践をぜひ勉強させてください。

『論理エンジン』指導法研究会

今日は、気温が20℃近くまで上がり、まさに春本番といった一日でした。
本校では今日から学年末考査。生徒にとってはこんな陽気が、かえって恨めしかったかもしれません。

さて、今日は福岡県から福岡県立Y高等学校の先生方が、午後からお見えになりました。
Y高校では4月から『論理エンジン』の導入を予定されており、
具体的な指導方法やシラバスの作り方などについて研究するためのご来校です。

ご訪問の打診があった段階で、授業を行っている期間での対応が難しかったため、
「授業見学はしていただけません」とのお話を申し上げたのですが、「具体的な指導方法を聞くだけでも…」とのご回答をいただいたため、遠路お越しいただくことにいたしました。

今回いらっしゃった先生方は国語科の先生だけではなく、英語科の先生もいらっしゃいました。
なかでも国語科のH先生は、昨年末に私がお話しさせていただいた「福岡研修会」にもご参加いただいたとのこと。そこでのご縁が今回の訪問につながったようです。


Y高校では高校1・2年生だけでなく、3年生でも『論理エンジン』を使った受験指導を進められようとお考えです。
そこで、今日の研究会では、主に「受験学年における、『論理エンジン』を生かした指導方法」
について話し合いました。

多くの高校では低学年で使用している『論理エンジン』ですが、実は『論理エンジン』には受験学力を短期間で向上させる「種」がたくさん詰まっています。
もちろん、低学年から使用することで「じっくりと」育てていく方が、無理はないのですが、
いくつかの工夫をすることで、3年生の4月からの使用でも、十分に効果があげられます。

私が本校で実践してきたノウハウを含めながら、「指導のコツ」などをお話しし、
Y高校の生徒さんに合った指導方法を一緒に考えさせていただきました。

******************************************************************************

終わってみれば2時間以上の時間が過ぎていました。
休憩も取らずに一気に走り抜けてしまった研究会でした。
(いつもなら、その風景を写真に収めるのですが、それすら忘れてしまったほどです。)

Y高校の先生方、お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。
今日の会が、少しでもお役にたてばよいのですが…。

新年度になり、夏を迎える頃、指導経過をまた相互に共有できると良いですよね。
その時を楽しみにしております。

教員研修in静岡

昨日・今日と静岡に行ってきました。
静岡駅は通過するばかりで、降り立つのは初めてです。
両日とも天候に恵まれ、新幹線の車窓からの富士山がとても綺麗でした。

CIMG4222CIMG4220


伺ったのはT中学・高等学校。学習指導だけでなく、部活動などの特別活動にも
力を入れていらっしゃる学校です。

今回の研修のメインテーマは「論理エンジンを使った効果的な国語教育」です。
T中学・高等学校ではすでに5年以上前から中学校と高等学校の両方で『論理エンジン』を
使用されています。
その指導経験を踏まえて、教育効果の一層のグレードアップを図るために今回の研修を企画されたとのことでした。

******************************************************************************

先生方には、事前に「プレシンキング・シート」をお渡しし、記入をしていただいておりましたので、研修会の約1時間前にはお邪魔して、シートを確認しました。
プレシンキングの内容は、いわゆるPDCAのCにあたるもので、今年度の取り組みについてのPおよびDを自己整理していただくものとしました。

シートを拝見した結果、私も参考にさせていただきたい取り組みがいくつも見られた半面、改善の余地がある部分も散見されましたので、その点についていくつかのプランを提示させていただきました。

IMG_1926IMG_1931

研修会の後にも、何人もの先生方がその場に残られ、質疑応答を含め、指導事例の交換などをさせていただきました。

この研修会には非常勤講師の先生方も含めた国語科の先生方だけでなく、中学校・高等学校の教頭先生、あるいは英語科や数学科など他教科からも多くの先生が参加なさっていました。
当日は学年末考査期間中とのことでしたが、試験監督などのやりくりをして今回の研修会を企画されたとのことです。
この先生方の熱意が研修会でもひしひしと感じられ、あっという間に終了時刻になってしまいました。

******************************************************************************

研修会のあとの、校長先生とのお話の中では、生徒を伸ばすためにはいろいろなことにどんどんチャレンジしていこうとされているT中学・高等学校の思想をうかがうことができ、深い感銘をうけるとともに、刺激をいただくことができました。

研修会を企画されたN先生、K先生、大変お世話になりました。
これからも、ハイクオリティな国語教育実践のために、情報交換をさせてください。
よろしくお願いいたします。
プロフィール

2000年度より開智学園の教育理念を具現化するための新教育システムの構築に取り組み、2005年度に「S類」をスタートさせる。独自に開発した【S類メソッド】の柱の一つに『論理エンジン』を位置づけ、3つの力(論理的思考力、判断力、表現力)の総合体としての「智力」の育成に大きな成果を上げている。また、独自の理論に基づく「ソーシャル・スキルの育成」も人間力の向上に大きな効果をもたらしている。 趣味はギター。

カテゴリ