2011年12月

学校説明会が終了しました。

本校の受験希望者を対象とした学校説明会、
本年度計画していたすべての会が、本日無事に終了しました。

7月2日の第1回説明会を皮切りに、計18回の説明会でしたが、
例年を上回るご参加をいただきました。
参加をしてくださった中学生のみなさん、ならびに保護者のみなさま、
誠にありがとうございました。

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本年度の説明会の一つの特徴は「リピーターの増加」でした。

本校の説明会および受験相談会は1回ご参加いただければよいようにしておりますが、
それにもかかわらず2回、3回と足を運んで下さる方が多く、教職員一同、
大変に喜んでおります。
私のことに限っても、「論理エンジン講座」に何回も参加をしてくださる方が増え、
とてもやりがいを感じさせていただきました。

今年も残りわずか。年が明ければ一気に受験です。
中学生のみなさんも保護者のみなさんも不安と焦りでいっぱいのことと思いますが、
こういう時こそ

「ゆったり構えて、志は高く」

だと思います。

学力の伸びに天井はありません。今までに自分がやってきたことを信じ、
今の自分を信じて、落ち着いて勉強に取り組んでください。

みなさんの健闘を心よりお祈りいたします。

大阪研修会が終わりました


午前中の京都散策から大阪に向かいます。

天気はすっかり回復し、快晴の青空です。

この時期は、多くの高校が期末考査の時期のようで、車内にも多くの高校生がいました。
当たり前のことなのですが、巧みに(?)関西言葉を話している高校生を見ると、なぜか妙に感動してしまいます。

研修会の会場へ到着すると、すでに多くの先生方が着席されていました。今日の模擬授業に協力してくれる高校生のみなさんも準備万端の様子です。
わたしの出番は、お2人の先生方の模擬授業の後なので、約2時間後になります。

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最初の模擬授業では文学的な文章を、次の模擬授業では文学的な文章を教材として、それぞれの先生方が「論理エンジン」をベースとした読解の仕方について授業をされました。生徒のみなさんもとても楽しそうに授業を受けていて、活気のある2時間となりました。

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今回のわたしがお話しさせていただくテーマは、ざっくりといえば「『論理エンジン』の使い方」です。

現在『論理エンジン』は全国の250校以上の学校で採用されていますが、その使い方は学校によってさまざまです。非常に効果的に活用している学校がある半面、思ったように使いこなせていない学校も少なからずあります。
今回の講演では、私自身の失敗体験と成功体験とを紹介しながら、3パターンの指導方法を提示させていただきました。

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『論理エンジン』は通常の国語教材の枠を超えた「思考力育成」のための教材ですので、既存の国語教材、特にその代表である「教科書」との連携をどうとるのかという点は大きな課題です。
この課題を解決するために試行錯誤されている学校も多くあります。

本校のように、学園の教育方針と『論理エンジン』が目指しているものとがマッチしている場合には、躊躇なく『論理エンジン』に軸足を置いた指導ができるのですが、そうでない学校においてはなかなか難しいのが実情です。

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私は、『論理エンジン』を使い始めてから現在に至るまで一貫して、

「まずは『論理エンジン』だけをしっかり教える」

というスタンスですので、本音を言えば

「『論理エンジン』だけをしっかり指導してください」

と言いたいところなのですが、過去の講演でも、寄せられる質問の多くは先述の「教科書との連携問題」でしたので、今回の講演ではその点に特化した話をさせていただきました。


「教科書と『論理エンジン』の連携」については、このような講演でお話をするだけではなかなか実践に生かしていくことはできません。
そこで現在、教科書を『論理エンジン』で指導していくための教材を開発しています。
着手してから間もなく1年になりますので、来春には生徒のみなさんや先生方のお手元にお届けできると思います。
初めての試みですので、不十分なところも多いとは思いますが、少しでもお役にたてればと考えております。
出来上がりましたら、ぜひ一度ご覧下さい。

京都散策

今日は京都から大阪に向かいます。

大阪での研修会は3時スタートなので、それまでぽっかり時間が空きます。
そこで午前中は、かねてから計画していた「京都散策」に出かけることにしました。

京都を訪れることがここ数年多くなっていますが、いずれの機会もゆっくりと時間を取ることができず、目の前にごちそうを置かれたままのお預け状態だったのですが、今回は少しだけ楽しむことができそうです。

今回訪ねたのは右京区のはずれ、通称「きぬかけの路」と呼ばれるエリアです。
臨済宗妙心寺派大本山の妙心寺からスタートしました。

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京都でも1,2を争う広さを誇るお寺です。
妙心寺はその敷地の中にいくつものお寺があり、今回はその中の退蔵院のお庭を見せていただきました。
枯山水と紅葉が美しいお庭です。
紅葉にはやや時期が外れていると思っていましたが、今年は秋が長かったということで、12月のこの時期でもまだもみじを楽しむことができました。

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妙心寺を抜け、次に訪れたのは、やはり臨済宗妙心寺派のお寺の一つである龍安寺です。
妙心寺からは歩いて10分ほどで着きました。
このお寺には、かの有名な「石庭」があります。
今までに写真やテレビ番組などでしか見たことがなく、一度自分の目で見てみたいと思っていた場所です。
この日は朝から、陽が出ているのに小雨がぱらつくといった不思議な天気でしたが、逆にそのせいで石庭もしっとりとした風情で、緊張感のある落ち着きを肌で感じることができました。

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こちらにもまだ紅葉が残っており、石庭だけでなく、お寺全体を満喫することができました。

この龍安寺から衣笠山のふもとを巡って20分程度歩くと金閣寺があります。
しかし今回は時間が十分には取れなかったので、こちらはあきらめて、金閣寺とは逆方向に歩いて10分程のところにある仁和寺を訪れることにしました。

仁和寺といえば高校の教科書でも、『徒然草』 第52段ー仁和寺にある法師―でおなじみです。

現在の様子は、兼好の話とは合わないのですが、皇室ゆかりのお寺ということもあり、別格感が漂います。
仁和寺は応仁の乱で伽藍が全焼してしまい、近世(寛永年間)になって徳川幕府により伽藍が整備されました。また同じく寛永年間の皇居建て替えに伴って、旧皇居の紫宸殿などが仁和寺に下賜され、境内に移築されているとのことです。ちなみに、現在の金堂はその紫宸殿です。

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仁和寺を後にしたところでタイムアップです。そろそろ大阪に向かわねばなりません。
京都散策の続きは次回の楽しみとして、京都線に飛び乗りました。

次回は大阪研修会の様子をお伝えしたいと思います。

京都 高校訪問

日頃から何かとお世話になっております京都のH高校を訪問させていただきました。

今回は、明日の大阪研修に合わせる形での「押しかけ訪問」です。
にもかかわらず、校長先生はじめ、論理エンジン導入コース責任者のN先生、
また、実際に論理エンジンを始動されている先生方やそのクラスの先生方が親切に対応して
くださいました。

『論理エンジン』の導入責任者、指導者、クラス担任と、それぞれの役割においての悩みや
成功事例などの情報を交換させていただくことができ、有意義な訪問となりました。

実際に教材や成績表などを見ながら、かなり踏み込んだ話ができるので、すぐに次の指導に
役立てることができるのが、このような高校訪問の最大のメリットです。
今回も、2学期の指導の総括だけでなく、「冬休みの課題を与えたほうがいいのか。与えると
したらどのようなものがよいのか」といった話から、具体的な課題内容の検討まで話を進める
ことができ、3時間程度の短い訪問でしたが、得るものの大きい訪問となりました。

明日の大阪研修会も実り多いものにすることができるように頑張りたいと思います。
講演という形ですので、どうしても先生方との距離もあり、できることも限られてしまいますが、
多忙な学期末の時間を割いてわざわざお越しいただく先生方に、なにか得ていただくことが
できればと考えています。

直接お話をすることはありませんが、地元の生徒さんたちも模擬授業に協力してくれます。
参加していただく、生徒のみなさん、先生方、よろしくお願いいたします。

大阪研修会です

前回12月3日の東京研修会に引き続き、
16日(金)は大阪で研修会が開かれます。

二人の先生方が模擬授業を実施されます。
優れた実践をされている先生方なので、いろいろなことを
学ばせていただけると思っております。

私の方は実践報告という形で、
論理エンジンでの学びと、教科書による学びの接点について
お話しさせていただく予定です。

また、前日の15日には、日頃から大変にお世話になっている
京都のH高校さんへお邪魔して、勉強させていただけることになっており、
そちらの方も楽しみです。

時間があれば、前回お訪ねしたときには果たせなかった京都の散策も
してみたいとと思っています。

研修会の様子は、またこちらのブログをお借りして、
報告させていただきたいと思います。

東京研修会が終わりました。

午前中の強い雨も午後には上がり、傘を差すこともなく会場入りができました。

今日の会場は杉並区阿佐ヶ谷です。
私が到着したときにはすでに多くの先生方が到着されていました。
北は秋田から、西は名古屋まで、いろいろな学校からお越しいただいています。
水王舎の方によると、当初は先着50名で企画していた本日の研修会でしたが、申し込みが多数となり、急きょ倍の座席を確保したとのことでした。確かに約100席ほどある会場でしたがほぼ満席の状態でした。

本日のプログラムは、1時間目に大阪から来られた北村先生の授業。2時間目に私が授業を行わせていただき、その後、質疑応答という内容です。

1時間目の北村先生の授業は評論文を教材にされ、論理エンジンのスキルを的確に駆使して、構造的に読み解いていくという内容です。
テンポの良い関西弁で進められる授業は、非常に情熱的で、生徒のみなさんも引き込まれるようにして聞いています。構造的読解をするうえでのポイントとなるところの押さえ込みも的確で、実に明快な授業でした。

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北村先生の実践は論理エンジンのHP内「論理の匠」で紹介されていますので、ぜひそちらもお読みください。


2時間目の私の授業は「小説文の読解」をテーマに行いました。

授業の前半では「鑑賞と読解」を軸に、「なぜ学校で『小説の読み方』を習うのか」という点について話をさせていただきました。

難解な論説文ならいざ知らず、中学や高校の教科書に出てくるような小説は、わざわざ先生から教わらなくても、私たちは読み、楽しむことができます。にもかかわらず、なんで学校で小説の読み方を習うのか?

素朴な疑問だと思いますが、意外と生徒さんたちは答えられないようです。そのことに疑問すら感じていなかったという生徒さんもいたようです。

なぜ学習するのか、その目的もわからないままに学習している…。良く考えてみれば、これはとても恐ろしいことです。そしてそのような「意図なき学習」は、私が感じている恐ろしさよりも、実はもっと表面的な部分でさえマイナスの影響を及ぼしてしまいます。学習の徒労感です。

現代文の学習自体が「意図なき学習」に陥りやすいわけですが、とりわけ文学的教材の学習においてはその傾向が顕著になります。
今回の授業に参加をしてくれた生徒さん達は、私の授業を受けるのはもちろん初めてです。さらに小説学習の意図も明確ではありません。ですから「学習意図」を持ってもらうこと、そこが今日の授業のスタートラインとなります。

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後半は『羅生門』を使いながら「小説読解の『思考ルート』」を体験してもらいました。
限られた時間でしたので十分習熟してもらうことはできませんでしたが、「小説は確かに読解できる」ことは体験してもらえたと思っています。

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今回の研修会では模擬授業という形で私の授業を見ていただくという体裁でしたが、私自身も多くの先生方と意見交換をさせていただくことができて、とても勉強になりました。
研修会にご参加いただきました生徒のみなさん、そして先生方、本当にありがとうございました。

東京研修会です。

昨日に輪をかけて、今日の埼玉は寒さが厳しかったです。
一日中、小雨まじりのどんよりとして天気で、気温も4~5℃。
師走を実感します。

さて、明日は「論理エンジン」研修会です。
前回は9月中旬の京都・松江でしたので、約2か月半ぶりになります。

会場は久しぶりの東京です。
今回の研修会は、単なる講演ではなく、実践授業を行わせていただくことに
なっています。

京都と松江では、それぞれ一つの高校の生徒さんを対象とした講演で、
授業というよりも学習法アドバイスの色合いが強かったのですが、
今回の東京研修では複数の学校から集まってくれた生徒さんを対象に
「授業」そのものを行おうと思っています。
そして、その様子を集まっていただいた先生方に見ていただいて、
いろいろと意見交換をさせていただこうと思っています。

使用教材は『羅生門』。

多くの高校生が(もしかしたら先生も?) 「小説は論理的には読めない」
「小説は理屈ではなく、読み味わうものだ」なんて、勘違いしているかもしれません。

ですから、その勘違いは、まさに「勘違いですよ」ということを、生徒さんたちにも先生方にも
わかっていただけるような内容にしたいと思っています。
論理エンジンで勉強したことを「教科書」の教材で実践していくための思考ルート、
さらに、「小説」教材で実践していくための思考ルートを参加者みんなで共有できでばいいなあと思っています。

水王舎の方によると、今回の東京研修会は予定の参加者数を大幅に上回っているようで、
今までにない大規模な研修会になるようです。
今から参加申し込みが可能かどうかはわかりませんが、興味のある方はぜひ論理エンジンの
HPをご覧ください。(このブログの下のバナーから入れると思います。)

研修会の内容は、このブログでも紹介させていただきますね。

プロフィール

2000年度より開智学園の教育理念を具現化するための新教育システムの構築に取り組み、2005年度に「S類」をスタートさせる。独自に開発した【S類メソッド】の柱の一つに『論理エンジン』を位置づけ、3つの力(論理的思考力、判断力、表現力)の総合体としての「智力」の育成に大きな成果を上げている。また、独自の理論に基づく「ソーシャル・スキルの育成」も人間力の向上に大きな効果をもたらしている。 趣味はギター。

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