2011年09月

松江番外編

今回の松江講演は、私にとって初めての山陰訪問でもありました。

せっかく島根県を訪れるのだから、やはり出雲大社と宍道湖と…いやいや
やはり、出雲国風土記巡りか、小泉八雲か、などと考えていたのですが、
出雲大社は昭和28年以来の御遷宮御修造「平成の大遷宮」で本殿には
参拝できないとのこと。
また、宍道湖の遊覧や出雲国風土記巡りなどは、時間がまったく不足し、
実現不可能。

台風の影響でスケジュールがタイトになったこともあり、結局は
何とかひねり出した2時間足らずで、松江城を駆け足で訪れるだけに
なってしまいました。

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重要文化財にも指定されている松江城は、今年が築城400年目の節目の年とのこと。
外観だけでなく、内部のつくりも重厚で、桐で作られた階段や寄木柱など、400年の
歴史をじかに感じることができました。


最上層からは松江の町が一望できます。

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これは築城400年「開府博」のキャラクターのようです。(おそらく…)

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水と緑と歴史の町。 松江には京都や奈良とはまた違った趣がありました。
この次は、是非ゆっくりと散策してみたいと思います。

松江

9月21日、台風15号の影響が残る中、京都を出発して、松江に向かいます。
強い風雨のため、嵯峨野線がまともに動いておらず、タクシーで京都駅に向かいました。
山陽新幹線はダイヤ通りに動いていてほっとしたのもつかの間、岡山から松江に
向かう「特急やくも」が大幅に遅れています。結局、岡山を45分遅れで出発しました。

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途中の山間では晴れ間ものぞいたものの、1時間遅れて到着した松江は雨。

うかがうM高校では、私の遅れに合わせて午後のスケジュールをいろいろ御調整
いただいておりました。U先生、O先生、ありがとうございました。


さて、6時間目3時40分から講座を始めさせていただきました。
対象となるのは1年生全員、約310名です。

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M高校では今年度より『論理エンジン』を総合学習の時間に指導されています。
指導者は学年団(担任・副担任の先生方)。それを図書館及び各教科のスタッフが
強力にバックアップしています。

生徒のみなさんも熱心にメモを取りながら話を聞いてくれており、あっという間に
1時間が過ぎてしまいました。

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M高校の講座でも(時間的に「学びあい」とまではいきませんでしたが)相互学習を取り入れ、
生徒たちは、「ただ話を聞く」のではなく、「自分で考えてみる」ことの楽しさを少し体感して
くれたようです。

講座の後に行われた「教員研修会」では指導母体の1学年の先生方だけでなく、他学年の
先生方も参加され、教科や学年の枠など全く関係なく、それぞれが持っている『論理エンジン』
の指導についての思いや不安、こうしていきたいという願いや計画などがどんどん出されました。

先生方の「とにかく生徒のためになるのだからやってみようよ」という熱意がひしひしと伝わって
くる、とても有意義な時間となりました。
私がお答えできないことも多く、これからお互いに情報を交換しながら、より良い『論理エンジン』
の指導スタイルを創っていきたいと思いました。
U先生、O先生、そしてH先生、大変お世話になりました。


今回の、京都―松江の講演は、台風の影響でスケジュール的には予定通り動かないこと
だらけでしたが、二つの高校で講座を持たせていただき、また、先生方と膝を交えての意見
交換をさせていただくこともでき、私にとってこの上ない勉強となりました。
今までは教員向けの一方的な講演が多く、そちらはそちらで勉強になるのですが、やはり
直に生徒のみなさん、あるいは先生方と触れ合うことで、これからの自分の指導に役立つ
ものを多く得ることができたと思っています。

各学校の先生方には、当日のみならず、ずいぶん前からこの講座に向けて様々なご準備を
していただいていたようです。
この場をお借りして、改めて深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

京都 第2日目

京都の二日目。約束の時間にH高校に向かうと、折からの台風15号の影響で、
急遽、本日は午前中授業になったとのこと。授業見学等のスケジュールも一部
変更しての実施となりました。
担当のN先生は朝から授業交換や会場設営等に走り回られたご様子です。
N先生、ありがとうございました。

さて、変更後のスケジュールですが、
3時間目 1年生の『論理エンジン』授業参観
4時間目~ 1年生に対する授業・講演
午後 研究協議会
となりました。

まず、3時間目の授業です。担当されるのはU先生。
生徒は40名強。生徒の身なりも爽やかで、整然とした授業規律が確立されたクラスです。
OS2レベル11(指示語)の指導が始まりました。
ほとんどの生徒は指示語という言葉は知っており、それが意味することも十分承知して
いますが、「感覚的に」理解していた内容を『論理エンジン』に従って、意図的に理解して
いきます。各ステップの問題に取り組ませながら、それぞれの問題における着眼点を
U先生が的確に指示していきます。生徒たちも今までは感覚的にアプローチしていた
指示語の問題に論理的な裏付けがなされたことにより、先生の説明にうなづきながら、
授業を受けていました。

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4時間目は大教室に移動して、『論理エンジン』の学習の目的や、現代文の学習法
などについて話をさせていただきました。
どの生徒も真剣な表情で聞いてくれています。
外部から来た教員ということで、やや表情の硬さも見られたため、途中からは
「学びあい」を取り入れてみました。
「学びあい」には慣れていないようで、最初は戸惑っている様子でしたが、あっという間に
雰囲気をつかみ、私が与えたテーマや課題について積極的に話し合ってくれました。
マイクを預けての意見発表などもしっかりと行っており、生徒たちの環境順応力に
舌を巻くとともに、潜在的な能力の高さも感じさせられました。

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講演会後には多くの生徒たちが質問に残ってくれました。
『論理エンジン』の学習の仕方や、現代文の勉強をこれからどうしていったらよいかなど、
いろいろな質問を持ってきてくれて、20分以上教室に戻るのが遅れてしまった生徒も
出してしまいました。(生徒のみなさん、ごめんなさい!)
どこの高校でも生徒の多くは現代文の学習方法に不安があるのだなあと
改めて実感もしました。

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午後の研究協議会には、国語科の先生だけでなく、数学科や理科の線背なども
多数参加され、『論理エンジン』で鍛えた論理力をそれぞれの強化でどのように
活かしていくのか、といった点などについてもいろいろと意見交換をすることができました。
開智高校でもさっそく取り入れてみたいプランなども出され、非常に有意義な
研究協議会となりました。

H高校の先生方、大変お世話になりました。


さて、明日は松江に移動して、M高校でお話をさせていただく予定です。
台風の影響で新幹線が遅れないことを祈るばかりです…

京都 第1日目

今日は埼玉を昼に出発し、午後4時前に京都に到着しました。
4時から、明日お話をさせていただくH高校のN先生と打ち合わせです。

今日は休日にもかかわらず、H高校の生徒はたくさん登校していました。
文化祭が近いということで、高校1・2年生の多くはその準備をするために
登校してきているとのことです。
一方で、高校3年生は勉強をしに来ている生徒が多いということで、
コース主任の激務をこなしながら、3年生トップクラスの担任もなさっている
N先生とは、ご指導の合間を縫っての打ち合わせです。

H高校は今年度より『論理エンジン』を導入され、国語科の先生方が中心となって
指導されています。
『論理エンジン』は教材内容の特殊性から、導入時期の指導が最も難しく、
H高校でも様々な事前研究・検討を経て導入されましたが、実際の指導を通して
うまくいっていること、逆にまだまだ改善の余地があることなどが具体的に見え始め、
いろいろな悩みをお持ちのようでした。

明日は『論理エンジン』の授業を2時間参観させていただいた後、先生方との
研究協議会、そして直接生徒たちにお話しする時間をいただいております。
もうすでにOS2に進んでいらっしゃるので、生徒たちにはかなり踏み込んだ話が
できそうです。

生徒募集の秋

9月も半ばを迎え、私学の生徒募集活動がいよいよ本格化してきました。

今日は午前・午後と、2つの会場に行ってきました。
夏期学校説明会後、久しぶりの生徒募集活動です。

午前中は大宮にあるソニックシティで行われた、県内の塾の先生方を
対象とした説明会です。

埼玉県と中心として近隣の都県から67の公私立高校が集まって、それぞれ
自校のアピールを行います。

午後は川越市に移動し、「私学フェア」に参加しました。
「私学フェア」とは、県内の私立高校が集まって、それぞれ相談ブースを設け、
直接、受験生や保護者の方々の受験相談をお受けする会です。
今回の川越会場だけでなく、さいたま市や熊谷市などでも実施されており、
2日間にわたって実施されます。
毎年、非常に多くの方が来場される企画です。

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(写真は、一緒に担当したO先生の相談風景です。)

今回は川越会場の18日午後の部だけしか担当できませんでしたが、
多くの受験生や保護者の方々とお話しすることができました。


さて、明日、19日から3泊4日の予定で「京都」と「松江」に講演旅行に出かけます。
京都では私立高校、松江では県立高校からお招きいただき、『論理エンジン』の
授業をさせていただいたり、生徒向けあるいは先生方向けのお話をさせていただいてまいります。

今までに、東京をはじめ、名古屋・京都・大阪・広島などにお招きいただいたことはありますが、
島根県松江市は初めてなので、どのような土地柄なのかということも含めて、とても楽しみに
しています。

戻ってきましたら、京都・松江でのご報告をしたいと思います。

母国語がわからない?②

「日本語は難しい」とは、しばしば聞くセリフです。

確かに20数個の文字(=記号)の組み合わせで表現する言語に比べると、
いくつかの面においては「面倒くさい」言語かもしれません。
英語などの場合には「意味は分からなくても、読める(発音できる)」
ということがあるかもしれませんが、
日本語の場合には、すべてひらがな・カタカナであれば話は別ですが、
漢字かな交じり文になると、一定量の知識がないと読むこと(発音すること)
もできません。

しかし、私は「日本語が難しく感じられてしまう」もっと大きな原因は
「二つの意味の存在」にあると思います。

二つの意味とは「語彙的な意味」と「文法的な意味」のことです。
「自立語が持つ意味」と「付属語が持つ意味」とも言えます。

前々回の記事で、助詞の「に」と「から」との使い分けについて紹介しましたが、
これなども助詞が持つ文法的意味や用法の縛りに由来するものです。

それ以外にも、日本語を「学校文法」に基づいて分析すると、たとえば
こんなことになります。

「書いた」=「カ行五段活用動詞『書く』の連用形イ音便」+「過去の助動詞『た』の終止形」

かなり「面倒くさい」ですよね。

動詞にはいくつもの「活用の種類」があって、いくつもの「活用形」がある。
そのうえ「例外」としての音便形などが存在し、さらに複雑になっている。

しかも、この「た」は、文法的意味として「過去・完了・存続・確認」などを持ち、
活用の仕方は「特殊型」といわれる…。

日本語にいくつの動詞、というよりいくつの自立語があるか知りませんが、
それらについての「語彙的な意味」(しかも、これも1つじゃない!)を覚えたうえで、
文法的な性質も対応させて覚えなくてはならない。

そしてそれに輪をかけるのが付属語が持つ「文法的意味」です。

英語であれば「wrote」は「write」の「過去形」という説明(理解)で済むのに、
日本語だと、先ほどのような分析をしたうえで、
「『書いた』は過去のことを表している」と理解しなくてはならないのです。

このあたりが、日本語を「難しい」と感じさせてしまう原因のような気がするのです。

まあ、本居宣長さんあたりからの伝統なので、仕方がないのですが、
この「日本語文法」(古典文法を含めて)、もっと簡単に整理したいですよね。

とはいうものの、文法あっての言葉ではなく、言葉あっての文法ですから
文法を作ってそれに言葉を合わせることはできないのですが…。

秋期独習合宿Cターム

今週の月曜日、12日からの2泊3日で行われた秋期独習合宿Cタームが
本日、無事に終了しました。
これでS類生1・2年生の合宿はすべて終了です。

CタームはS類1・2年の女子全員が対象です。

秋期合宿は通常の学校生活の中で行われるので、大きな環境の変化は
ないのですが、食事のときなどは、「女子高」さながらの雰囲気となり、
いつもの食堂が違った空間になったようにも感じられます。

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ダイエットのためと言って、ご飯を半分残している子も、ポテトチップと
チョコレートはちゃんと(たくさん?)持ってきているあたりは、まさに
「高校生らしい」といえるのでしょうか?


夜の独習は「S類スタイル」で実施しました。
独習であるのに、机を班の形にして行うのが大きな特徴です。

このスタイルのメリットは、「友達の独習の様子が見える」ことにあります。

普段から一緒に勉強している友達が、日常の学校生活のリズムの中で
どんな教科の、どんな学習をしているのか。どんな教材を使って勉強しているのか
といったことが相互に観察できるのです。

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夏の独習合宿のように、日中の学習プログラムも合宿用に組まれているのとは異なり、
秋期合宿では、日中は通常の時間割で学習するため、独習の内容も翌日の時間割から
少なからず影響を受けます。

同じ量のリーダーの予習をしていても、自分の半分の時間でこなしてしまう様子を
目の当たりにしたり、翌日の漢字小テストに、自分では考えられないほどの真剣さで
準備している友達を発見したりと、お互いに刺激しあえるのがこのスタイルの特徴なのです。


まるで真夏が戻ってきたかのような気候の中での合宿でしたが、大きく体調を崩す生徒もなく、
無事に終了でき、ほっとしています。

生徒のみなさん、お疲れ様でした。

母国語がわからない?①

言葉をテーマにしたブログとしてスタートしたはずでしたが、
気がついてみれば開智高校の行事を追いかける内容ばかりで…。

そこで今回は「言葉」について取り上げたいと思います。

私は教育学部で学んだ人間ですので、専門は?と聞かれれば
教育学ということになるわけですが、教育学部の人間にも指導教科としての
専門科目というのがあり、私の場合には国語、特に国語学を中心に学んできました。

国語科の教員の中で、国語学専攻の教員というのはかなり少なく、
(あくまでも私の個人的な感覚ですが)国語学というのは「亜流」な感じがします。
お酒を酌み交わしながら作家論、作品論に花を咲かせるというのは「絵になる」
光景ですが、「この助動詞の使い方は…」なんていう会話は、まあ「絵にならない」
ですよね。

しかし、そんな地味な国語学(日本語学)ですが、光を当ててみると意外と面白い
面もあるのです。

私たちは日本語を身につける過程で「意図的な学習」はほとんど行いません。
自然と身についていくのですね。
このことは何も日本語に限ったことではなく、あらゆる言語において、それを
母国語として身につける過程では共通していることなのですが、この事実は
人間に多くの利益をもたらすとともに、同じくらいの不利益ももたらしています。
この点については別な機会にお話しするとして、
今回は「自然に身につけたからこそ、うまく説明することができない日本語」の
例などを紹介してみます。

① 加藤先生から本を借りました。
② 図書館から本を借りました。

①・②の文は「正しい」ですか?

両方とも「正しい」ですね。ちゃんと日本語として通用します。

③ 加藤先生に本を借りました。
④ 図書館に本を借りました。

こちらはどうでしょうか?
③は日本語として通用しますが、④は「おかしな」感じがしますよね。

①②で用いられている「から」の場合にはどちらも通用するのに、
③④で用いられている「に」の場合には通用しないケースがある。

この「違い」について、日本語を「自然と身につけた」私たちは、
「感覚で」「なんとなく」わかっているため、意図なく自然に、しかも正しく
使い分けているわけです。

しかし、これら①~④の使い分けについて、たとえば日本語を習い始めた外国人に
きちんと説明できるかというとかなり怪しい。日本人なのに…。

もちろん、いちいちそんなことに気をまわしていたら、日常生活に支障が出てしまい
ますから、説明できなくて構わないのですが、時折ふと自分が使っている日本語を
振り返ってみると、意外な発見があるかもしれません。

秋期独習合宿Aターム

秋期独習合宿のAタームが終了しました。

開智学園では校地内にある宿泊研修棟を使って、総合部の小学生から
高等部の高校生までが、勉強合宿や部活動・委員会活動の合宿を
年間を通じて行っています。

2学期は高等部が優先的に使える期間となっており、口火を切って
S類1・2年生の男子の約半数が独習合宿を行いました。
9月5日(月)~7日(水)までの2泊3日です。

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この合宿の特徴は、日中は通常の学校生活を送るところにあります。

S類では春と夏に箱根や熱海で勉強合宿を行っているのですが、
これらの合宿は日常生活から離れて「至高の学習体験をする」ことを
目的としています。
それに対して秋期合宿は「日常生活の中での自己学習の点検」が
ポイントになっています。
家に帰ってしまうと学習の自己管理がうまくできない生徒も、友人たちと
空間・時間を共にすることによって刺激しあい、学習の自己管理のコツを
学んでいくようです。

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食事は学食です。
1年生の中には、この合宿で初めて食堂に足を踏み入れた生徒もいたようです。
学食は2階建てで、1階がメイン食堂、2階は購買部と、集会もできる多目的スペースに
なっています。

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最終日は朝の登校前に閉講式を行います。
閉講式後はいつもと同じようにHR教室へ向かい、一日の学校生活が始まります。

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明日、8日からはBタームが始まります。
S類1・2年生男子の残り半分の生徒が、大きな荷物を持って登校します。

明日は天気も良いようなので、傘を差して、大きな荷物を持って…ということには
ならずに済みそうです!

夏期校内教員研修(第2日目)③

2日目、関根校長の講座のあとは、教科ごとに分かれての研究協議会です。

午前中に行われた3コマの授業
 ・中学1年生と高校1年生の『論理エンジン』をベースとした現代文の授業
 ・高校1年生で行われた古典の授業
を題材に協議を行いました。

古典の授業では「助動詞の学習」が取り上げられており、協議会では国語教師の
共通の悩み…「古典文法の知識の定着と運用能力の向上をいかに実現するか」
という点について意見交換がなされました。
今回の研究授業では、一般的に知識の習得段階で用いられる小テストや繰り返し
学習ではなく、「ペア・ワークによる暗誦」が取り上げられ、この方法が一定の効果を
もたらすことが確認されました。

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現代文の授業では『論理エンジン』をどのように教材化して使っていくか、あるいは
「学びあい」の効果的な実践のあり方などについて意見交換しました。

今回の中学生の授業では、「おもちゃについての説明文を書こう」という
未来中学独自教材が取り上げられました。
これは、生徒一人ひとりが、同じおもちゃについて
「①幼稚園児に向けて」「②中学生に向けて」「③大人に向けて」
の3パターンの説明文を書き、それを相互に評価し構成しあうことによって
「わかりやすい(=論理的な)文章とはどういうものか」
「相手を意識した(=他者意識を持った)文章にするためには」
といった、現代文学習の重要項目を「学びあい」の中から発見させていこうと
する取り組みです。

協議会では教材開発のポイントや、「学びあい」に取り組ませるうえでの留意点
などが話し合われ、実践可能なプランもいくつも出されました。


…このようにして、教員研修2日目もあっという間に過ぎていきました。
学期が始まるとなかなか落ち着いて「自分の授業を振り返る」ことができない
我々にとって、実りある研修になったと思っています。

わが高等部は、昨日9月2日からフルスケールでの授業が開始されています。
また、来週からは校内にある宿泊学習棟を使った「秋期勉強合宿」がスタートします。
この模様について、次回からレポートしたいと思います。
プロフィール

2000年度より開智学園の教育理念を具現化するための新教育システムの構築に取り組み、2005年度に「S類」をスタートさせる。独自に開発した【S類メソッド】の柱の一つに『論理エンジン』を位置づけ、3つの力(論理的思考力、判断力、表現力)の総合体としての「智力」の育成に大きな成果を上げている。また、独自の理論に基づく「ソーシャル・スキルの育成」も人間力の向上に大きな効果をもたらしている。 趣味はギター。

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