授業見学

15・16日に文化祭を終え、これで1学期も残すところ一ヶ月となりました。
今年はGWが長かったせいか、1学期がとても短く感じられます。

さて、今日は三重県の高校の先生方が授業見学にいらっしゃいました。
昨年度末に私が訪問させていただいた高校の先生方です。
そのときに「ぜひ今度は本校に」とお話をさせていただいており、それが実現した形です。
私の授業は午前中の2コマ連続授業ですので、それに間に合うように前日からこちらに
来られていた先生もいらっしゃれば、夜行バスで早朝に埼玉に到着された先生もいらっしゃいました。

授業は、いつもどおりマイコンからスタートし、『論理エンジン』にグループで取り組むスタイルを
見ていただきました。
授業後はランチミーティングと事後研修を行い、約3時間半の研修とさせていただきました。

学校が違えば当然生徒が違いますから参考になる点とならない点とがあります。
それでもお互いに学ぶところが多い時間を過ごすことができたと感じています。

このような相互訪問スタイルの研修がさらに広がっていくとよいと思っています。

ご来校いただきました先生方、これからも情報交換をしながら、お互いに指導スキルを高めていきましょう。
これからもよろしくお願いいたします。

頭を使う

 私の授業では『論理エンジン』以外にも、いろいろな教材を使います。
 教科書の文章も使いますが、大学入試や新書の文章などを借りて、「主体的に頭を使う」経験を多くつませることを心がけています。

 現代文の授業では「課題文章(教科書の文章を含めて)」について教師が「発問」し、それに生徒が「回答」するというスタイルが多くなりがちです。
 入試問題などは出題者が本文中の注目ポイントに予め傍線を引き、それについて発問が付く形式が主流であり、まさに従来型の現代文授業スタイルの集大成がそこにあるといえるでしょう。
 回答する生徒はあくまでも受動的であり、「正解を当てる」ために、それまでに「習った」多くの読解術を駆使します。
 もちろんこの一連の活動でも当然頭は使っています。しかしそれは「正解」にたどり着くための思考であり、収斂的な頭の使い方です。

 この思考スタイルから離れ、課題文章に対して自分自身で問いを立てること、これは生徒たちにとっては極めて高いハードルです。しかし、これが私が考えている「頭を使う」ことであり、その経験を通して得た「思考ルート」だけが、将来の生徒たちを支えていく「力」になると考えています。

 現在の授業では、ある行政サービスについて成功した自治体について書かれた文章を生徒たちは読んでいます。そして、そこで語られているさまざまな事柄について自分であるいは自分たちで問いを立てることに取り組んでいます。
 個人での取り組みが終わり、昨日の授業でグループ・ワークへ展開したところです。
 時機を見て内容についてお話したいと思います。

プロフィール

2000年度より開智学園の教育理念を具現化するための新教育システムの構築に取り組み、2005年度に「S類」をスタートさせる。独自に開発した【S類メソッド】の柱の一つに『論理エンジン』を位置づけ、3つの力(論理的思考力、判断力、表現力)の総合体としての「智力」の育成に大きな成果を上げている。また、独自の理論に基づく「ソーシャル・スキルの育成」も人間力の向上に大きな効果をもたらしている。 趣味はギター。

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