1学期はあと20日余りあります

 6月1日に学校を再開し、分散登校短縮授業、一斉登校通常授業を経て、4・5月の学習不足を補うための一斉登校8時間授業を行い、それが先週末に終了しました。
 来週7月13日からは一斉登校にて特別編成授業がスタートします。ここでは指導教科(科目)を絞り込み、5日間を1タームとした集中授業を行います。
 これまでの取り組みで、不足していた時間数は何とか回復できる見通しとはなりましたが、一方で、生徒同士の活発な学びあいができないため、「教師が授業を振興する」という古いスタイルで授業を進めざるを得ない部分も多く、私だけではなく、本校の多くの教師がストレスを感じるとともに、授業の質を落とさないための工夫に苦労しています。
 私が担当している1年生現代文は、通常の時間割では週に2時間ですが、集中授業期間は毎日授業があります。せっかくのチャンスなので「集中授業」のスタイルを最大限に行かせる工夫をしていこうと思っています。

やっと始業しますが…

 本校では4月6日に最小規模での入学式こそ実施できたものの、始業式は行うことができず、ここまで来ました。
 授業はClassiでの課題配信とYouTube(オンデマンド)での動画配信です。
 本校では企業用会議システム(例えばZoomなど)はシステムのセキュリティレベルに課題が確認されているとともに、使用者である生徒のプライバシー自己管理能力が企業人レベルには達していないことなどを踏まえ、導入はしていません。

 私が担当している国語総合【現代文】の授業では、主教材が『論理エンジン』であり、『思考ルート』であることから、幸いにも対面授業ができないことのデメリットは最小限に抑えられている状態です。
 『論理エンジン』の学習においては、この時期は「学習のお作法」をしっかり身につけさせることが大切なのですが、今年度はそれができないので、教材として最初に『誌上講義OS1+2』を指示しました。従来であれば『誌上講義』は2年生になってから、1年生での学習を忘れないための独習教材としてGWの課題にすることが多かったのですが、今回はいわば「反転学習」のような形で、先に誌上講義に取り組ませ、6月以降の対面授業で確認していくことにしています。
 『思考ルート』については特に重要な冒頭部分(論理とは何か、言語・認識・コミュニケーションなど)について配信動画で授業を行い、論理を学ぶ心構えだけは身につけてから始業を迎えてもらうこととしました。
 誰ひとりとして経験がない現状下、みんなが手探りで学び、教えています。
 私もいろいろ工夫をして、新しい指導スタイルを見つけていきたいと考えています。
プロフィール

2000年度より開智学園の教育理念を具現化するための新教育システムの構築に取り組み、2005年度に「S類」をスタートさせる。独自に開発した【S類メソッド】の柱の一つに『論理エンジン』を位置づけ、3つの力(論理的思考力、判断力、表現力)の総合体としての「智力」の育成に大きな成果を上げている。また、独自の理論に基づく「ソーシャル・スキルの育成」も人間力の向上に大きな効果をもたらしている。 趣味はギター。

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